ディジタル署名の問題で、「送信者の秘密鍵」と「受信者の公開鍵」のどれを選べばいいのか、毎回迷う。
解説を読むとその場では分かるのに、数日たつとまた逆を選んでしまう。私は応用情報の勉強で、この問題を6回続けて落としました。
こんな人に向けて書きました
- ディジタル署名で、送信者と受信者のどちらの鍵か毎回迷う人
- 解説を読むと分かるのに、数日たつと逆を選んでしまう人
- 応用情報のセキュリティで、暗号化と署名の違いを固めたい人
公開鍵・秘密鍵という言葉を初めて見る人は、先に暗号化の仕組みを一通り読むほうが早いです。
この記事で分かること
- 暗号化に出てくるのは受信者の鍵だけ、署名に出てくるのは送信者の鍵だけ
- 迷ったら「この操作は誰のためか」を先に決める
- この覚え方で暗号化の向きは直ったが、署名はまだ直っていない
いま使っている覚え方は、1つ目の1行です。読めなくしたい相手がいるなら受信者の鍵、本人だと示したいなら送信者の鍵です。
署名のほうはまだ直っていないので、正直に途中経過として書きます。
私は2027年2月に応用情報の科目Aを受ける予定で、まだ受験準備中です。記録は2026年9月24日から10月21日までのものです。
ディジタル署名と暗号化では、どの鍵を使うの?
最初に正解を表にします。AさんがBさんへ送る場面です。
| 操作 | 目的 | 使う鍵 | 確かめる・開ける鍵 |
|---|---|---|---|
| 暗号化 | Bさんだけが読めるようにする | Bさん(受信者)の公開鍵で閉める | Bさん(受信者)の秘密鍵で開ける |
| ディジタル署名 | Aさん本人が送ったと示す | Aさん(送信者)の秘密鍵で署名する | Aさん(送信者)の公開鍵で検証する |
表の右2列を見ると、暗号化の行には受信者(Bさん)の鍵しか出てきません。署名の行には、送信者(Aさん)の鍵しか出てきません。
この「片方の人の鍵しか出てこない」ことが、あとで書く覚え方のもとになります。
署名で秘密鍵を使うのは、秘密鍵は本人しか持っていないからです。本人しか持っていない鍵で作ったものだから、本人が送った証明になります。
検証に公開鍵を使うのは、誰でも確かめられるようにするためです。
ディジタル署名の問題で、私はどの答えを選んだ?
落とした問題は次の2つです。
問題1 ディジタル署名について正しいものは?
- A:送信者の公開鍵で署名し、秘密鍵で検証する
- B:送信者の秘密鍵で署名し、公開鍵で検証する
- C:受信者の公開鍵で署名し、秘密鍵で検証する
- D:共通鍵で署名し、同じ鍵で検証する
正解はBです。
問題2 BさんがAさんから届いたメールのディジタル署名を検証する。使う鍵は?
A:Aの公開鍵 B:Aの秘密鍵 C:Bの公開鍵 D:Bの秘密鍵
正解はAです。
私が選んだ答えはこうでした。
| 日付 | 問題1(正解B) | 問題2(正解A) |
|---|---|---|
| 9/24 | 不正解 | (未出題) |
| 9/28 | A(公開鍵で署名) | A(記号は正解。根拠に「開けるのは受信者のもの」と書いた。暗号化の考え方のまま) |
| 10/2 | A | D(Bの秘密鍵) |
| 10/5 | C(受信者の公開鍵で署名) | D |
| 10/19 | C | D |
| 10/21 | A | C(Bの公開鍵) |
問題1は、6回続けて不正解です。問題2も、記号が合った9/28は根拠が誤っていたので、正解に数えていません。
並べてみると、間違え方には2種類あります。
| 選んだ答え | 考えていたこと |
|---|---|
| 問題1のA | 「署名に公開鍵を使う」と考えている。署名=秘密鍵、の対応がそもそも入っていない |
| 問題1のC、問題2のC・D | 受信者(B)の鍵を選んでいる。署名を暗号化と同じ向きで考えている |
特に問題2のD(Bの秘密鍵)は、暗号化の手順をそのまま当てはめた答えです。「届いたものを開けるのは、受け取った人の秘密鍵」という考え方を、署名の検証に持ち込んでいます。
公開鍵の覚え方は、何を試したの?
同じ期間に、覚え方の言い方を4つ試しました。
| 日付 | 覚え方 |
|---|---|
| 9/24 | 秘密にする→受信者の公開鍵/本人を示す→送信者の秘密鍵 |
| 10/2 | 南京錠と印鑑のたとえ |
| 10/19 | 署名は送信者の鍵だけ/暗号化は受信者の鍵だけ |
| 10/21 | 署名の問題には受信者の鍵が一切出てこない |
9/24:目的から鍵を決める言い方
最初に解説で使った言い方です。目的から鍵を決める形です。
ただ「公開鍵」「秘密鍵」の2語が両方の文に出てくるので、どちらがどちらか取り違えました。
10/2:南京錠と印鑑のたとえ
文字の説明で3回落ちたので、たとえに切り替えました。
- 暗号化は南京錠。受信者が南京錠(受信者の公開鍵)を配っておき、送信者はそれで閉めて送る。開ける鍵(受信者の秘密鍵)は受信者の手元にしかない
- 署名は印鑑。送信者だけが持つ印鑑(送信者の秘密鍵)で押し、送信者が公開している印影(送信者の公開鍵)と見比べて確かめる
このたとえで、暗号化のほうは少しずつ正しくなりました。ただ10/5の問題でも、署名の2問はどちらも受信者の鍵を選んでいます。
10/19:「署名は送信者の鍵だけ」の1行
5回目に落としたとき、たとえより短い1行に切り替えました。公開か秘密かを考える前に、まず誰の鍵かを決めるためです。
署名の問題なら、受信者の鍵の選択肢は最初に全部消せます。
10/21:消去法の形に言い換える
6回目は、10/19の1行を「署名の問題には受信者の鍵が一切出てこない」と言い換えました。
問題1のC(受信者の公開鍵)と問題2のC・D(Bの鍵)は、この時点で消えます。残るのは送信者の鍵だけで、そこで初めて「作るのは秘密鍵、確かめるのは公開鍵」を考えます。
暗号化とディジタル署名は、どこまで直った?
同じ期間の、暗号化側の問題の結果も載せます。
問題3 AさんがBさんへ、Bさんだけが読める暗号文を送る。暗号化に使う鍵は?
A:Aの公開鍵 B:Aの秘密鍵 C:Bの公開鍵 D:Bの秘密鍵(正解C)
| 日付 | 結果 |
|---|---|
| 9/24 | 不正解 |
| 9/28 | D |
| 10/2 | A |
| 10/5 | 記号は正解。根拠が「Bさんだけが持っている公開鍵」 |
| 10/19 | 記号は正解。根拠が「そういうものだから」で、勘として数えた |
| 10/21 | 根拠ごと正解 |
9/24から3回続けて落としました。10/5の根拠は誤りです。公開鍵は誰でも持てるもので、Bさんだけが持つのは秘密鍵です。
10/21に、初めて根拠ごと正解しました。
TLSで本文を共通鍵、鍵の受け渡しを公開鍵で行う理由(ハイブリッド方式)を問う問題も、5回落としたあと10/21に正解しました。
一方、署名の2問は10/21も落としています。次の出題は10/22です。10/21の言い方で正解できるかは、まだ分かりません。

6回落として思い当たったのは、何度もやらないと覚えられない、ということです。
(10/22 以降の結果は、出たらここに追記します)
よくある質問
Q. 公開鍵と秘密鍵、どちらで署名するか迷ったら?
A. 私は「秘密鍵は本人しか持っていない」から考えます。本人だと示すには、本人しか持っていないものを使うしかありません。だから署名は送信者の秘密鍵です。
Q. 署名の検証に、受信者の秘密鍵を使わないのはなぜですか?
A. 署名は「送ってきたのが本人か」を確かめるものだからです。確かめたいのは送信者のことなので、使うのも送信者の鍵(送信者の公開鍵)です。受け取った人の鍵は関係ありません。
Q. たとえで覚えるのと、1行で覚えるのはどちらがいいですか?
A. 私の場合、たとえ(南京錠と印鑑)は仕組みの理解に、1行(誰の鍵か)は問題を解くときの消去法に使っています。初めて学ぶ人はたとえから、私のように向きを何度も取り違える人は1行のほうが試しやすいと思います。
今日からやること
- 署名の問題では、最初に受信者の鍵の選択肢を全部消す
- 残った送信者の鍵から、作るのは秘密鍵、確かめるのは公開鍵で選ぶ
- 正解しても、3日・7日・14日と空けて解き直す
私は10/22に、署名の2問をもう一度解きます。正解できても、14日後にも正解できるまでは「覚えた」とは数えません。結果はこの記事に追記します。



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